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簡単なものほど難しい

未来が見えません。松川です。

弊社ではShadeとCinema4Dという3Dグラフィックソフトを使用したCG制作の案件も行っています。3Dグラフィックソフトはその敷居が低くなってきた昨今、デザインツールとして使われる方も多くいらっしゃると思います。 さて、CGを扱えるとやってみたくなるのがピカピカのガラス玉など、いい感じの球体の制作です。絵筆でも描けない、写真にも撮りづらい光沢感や透明感の表現はまさにCGならでは。 しかし、スイッチポンでできるかといえば、そんなに甘くないのが世の常です。 今回はピカピカのガラス玉をつくるうえで気をつけたいポイントをご紹介します。

簡単やんけ!ほいできた!……ってえぇ!!? 球体には透明なマテリアルの設定をしているのにとてもペターッとしています。

このままだとPhotoshopの「グラデーションツールで作ったみたい」となじられかねません。

そうです、シンプルな透明の球体って、 簡単なようで実は難しいのです。 そして、ガラス玉をガラス玉っぽく見せる方法って、ソフトウェアのHowto本には載っていないことが多いのです(各機能としては説明されています)。 今回は以下の2つの点に気をつけて球体の画作りの変化を見てみましょう。

スペキュラを使おう

プ○キュアではなく、スペキュラです。これはいわゆる光沢のことですが、CGでは特に質感を表現するために擬似的に描かれた光沢のことを指します。

およそのCGソフトにはこのスペキュラを設定する項目があります。

Cinema4D R19 のスペキュラ設定項目


Shade13のスペキュラ設定項目


マテリアルでスペキュラの設定を変えてみるとこんな感じです。

あるとき、ないとき Cinema4D

上で擬似的と書いたとおり、実際は存在しないものなのですが、どうでしょう。 スペキュラの有無以外は全く同じ設定で書き出していますが、2つの質感の差は一目瞭然です。やった!いい感じのガラス玉……いや、これくらいなら、がんばったらPhotoshopでも描けそうですよね。 ね? そこで、Photoshopで頑張っても無理なくらい、細工をしてあげましょう。 それが映り込みです。

映り込みを意識しよう

さて、何も反射していないガラス玉というのは、現実には存在していません。 真っ白な部屋でガラス玉を撮ったとしてもそこには、カメラが写り込んでしまいます。しかし、CGではそれが可能になってしまいます。そこがCGの利点でもあり欠点でもあるように思います。 現実味がない、という問題を解決するには、やはり現実に近づけるのが一番です。 試しに、カメラに映らない床と、球の上部にカメラに映らない丸い平面を作りました。どうでしょう。上部に丸いラインが写っているのがわかります。床を作ったことで美しい影も落ちました。立体感・奥行きがグッと増しましたね!これはいい感じです。

さらに映り込みなどを調整し、Photoshopで色味を調整したものが以下になります。 これくらいになれば、3Dグラフィックソフトを使った甲斐がある見た目になってきたと思います。いやあ、めでたしめでたし!

おわりに

いかがでしたでしょうか。 ピカピカのガラス玉って、きれいなだけじゃなくて、知恵や工夫が詰まってるんですよ。 もしも、「いい感じの球体ちゃちゃっと作ってよ」と頼まれたときは、この記事を思い出してみてください。

株式会社 ヤップ matsukawa

松川雅哉

メガネが本体かもしれないデザイナー。DTPなどの平面のデザインに加えて、C4DやAEを使った動きのある分野にも裾野を広げつつある

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